今回は、webマーケティングとは何か?について解説します。「webマーケティング」と聞くとふわっとしたイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか?
人によっては「EC(通販サイト)がwebマーケティングだ」と言う方も居ますし、「webマーケティングって広告のことでしょ?」と言われる方も居ます。そんなwebマーケティングについて一言で言うと何なのか、なぜ曖昧なイメージが多いのかについて、仕組みと共に解説していきます。
webマーケティングとは「適切なターゲットを適切な予算で集客すること」
まず結論からお伝えすると、webマーケティングとは
「適切なターゲットを適切な予算で集客すること」
です。少し具体的に言うと、
「パーチェスファネルに適切なターゲットを適切な価格で集客する」
と言う事です。パーチェスファネルってなんだろう?と思われる方もいるかと思いますので、具体例を踏まえて説明します。
- 「パーチェスファネル」
- 「適切な価格」
- 「適切なターゲット」
をそれぞれ分解すると全体像が見えますので、まずは分けてご説明していきます。
パーチェスファネルとは何か?
それではまず、パーチェスファネルからお伝えします。
webマーケティングの根幹になる概念です。
商品の認知から購入に進むまでの間に人数が減っていき絞り込まれている様が逆三角形の漏斗のような形の概念です。
ユーザーは購入までの間に「認知」、「興味・関心」、「比較・検討」、「購入」と言う段階を踏むと言うのが昔からのマーケティングの考え方で、これを縦にした時に、上から下に行くにつれて、人数が減っていくので、逆三角形になるのです。
例えば皆さん車だとベンツや、時計であればロレックスなどを知っていると思います。
この知っている状態が「認知」の状態ですが、それを良いなや欲しいな、と言う次の段階以降に「認知」している全員が行くわけではありません。
こうした例のように、購入に近づくにつれて人数が減っていくのです。
現代のパーチェスファネル
パーチェスファネルは少し昔のフレームワークのため、現代ではダブルファネルというフレームワークを使用しています。
これは何かというと、購入後もSNSで拡散など、比較的最近生まれたユーザー行動を反映したものになります。
現代のユーザーに合わせたダブルファネルを、実際のユーザー行動に当てはめて考えます。
ダブルファネルの使用例
このユーザー行動に当てはめる行為はビジネスモデルによって変化するので、参考イメージとしてお持ちください。
一般消費者向けのダブルファネル(toC)
一般消費者向けの使用例を見てみましょう。
例えばモノを売る通販サイトだったとしましょう。
わかりやすくするため簡素な例でご紹介しますが、例えばまず自社のSNSアカウントで商品について拡散・宣伝します。
それを見たユーザーがWebサイトに流入し、購入します。
購入したユーザーが商品についてシェアし、いいねされ拡散され、購入ユーザーとは別のユーザーに購入してもらいます。
対企業向けのダブルファネル(toB)
次に、対企業向け商材のダブルファネルを見てみましょう。
こちらも少しだけ簡略化した使用例をご紹介しますが、例えばまずは広告でユーザーにアプローチしウェブサイトへ誘導します。
誘導したユーザーが資料請求し、営業から電話などで連絡を取り商談し、契約にいたります。
その後の丁寧なフォローをすると契約者の知り合いにクチコミで宣伝してくれます。クチコミで知った別の企業も契約に至るという流れです。
パーチェスファネルについてですが、こうしたユーザーの人数が行動に合わせて減っていくという概念になります。
パーチェスファネルについての詳細はこちらの記事でご紹介しています。
適切な価格について
続いて2つ目の「適切な価格」にです。
もちろんですが、お金を掛けないと基本的には集客が出来ません。
また、売上以上にコストを掛けないと利益が出ません。
つまり極論を言うと売上以下のコストをかけて集客する必要があります。
ファネルを進むにつれてコストが膨らむ
コストを掛ける際に起こる事象として、ファネルを進むにつれてコストが膨らんでいきます。
どう言うことかというと、BtoBの事例をベースにご説明します。
例えば一番最初のファネルへ100,000円で100人の集客をしたとします。
この段階では1人あたりの集客単価は「1,000円」です。
その後Webサイトに入ったものの資料請求まで至ったユーザーは10人だとします。そうするとこの段階での1人当たりの集客単価は「10,000円」になります。
そして資料請求に至ったユーザーのうち契約に至ったのが1人だとすると、集客単価は「100,000円」になるのです。
結論として、「適正な価格」とは、
各ファネルにおいて売上から逆算した価格で集客する
と言うことです。
適切なターゲットについて
最後に、適切なターゲットについてお伝えします。
適切なターゲットとは、
「購入(契約)に至る可能性のあるユーザー」
のことです。そして見込み客(購入に至る可能性のあるユーザー)は更に分解すると、
「媒体」×「訴求」
になります。
媒体について
媒体のイメージが湧きやすい例としては、SNSにおいて「インスタグラム」と「Facebook」のユーザー層が違うことは感覚的にわかるのではないでしょうか?
そして、全ての人が平等に購入意欲がある商品はありません。
つまり、アプローチする媒体によって購入される確度が高いユーザーの有無・割合が明確に別れているのです。
訴求について
訴求については、「こんな特徴を持ったこんな商品です!」をどんな風に伝えるかと言うことです。
訴求が正しければ対象のユーザーに「これが欲しい!」と思わせることが出来ますが、一方で訴求が正しくない場合、
「この商品は興味が無いな」と言うことばかりか、ターゲットでもない、つまり契約に至らなそうなユーザーに興味を持たれてしまう可能性があります。
これらの意味で、適切な「媒体」に、適切な「訴求」をすることで「購入(契約)に至る可能性のあるユーザー」を集客することができます。
webマーケティングがふわっとしたイメージの理由
ここでwebマーケティングのイメージが曖昧な理由を説明します。
パーチェスファネルへ送客することがwebマーケターの仕事になるのですが、
マーケターというのは基本的にはファネルの各層をそれぞれ担当しています。
つまり、マーケターによって対応内容が違い、私(筆者)の場合はメインはウェブサイトへの集客ですが、人によってはSNSでの認知を行っていたりするため、
人によって仕事内容が違う=ミクロの視点でのwebマーケティングの定義が違うのです。
つまりミクロとマクロの視点がありミクロで語られる事が多いためにふわっとした人によって違う印象になるのです。
webマーケターが何をしているのか、という点は別途ご紹介します。
webマーケティングとはのまとめ
「パーチェスファネル」、「適切な価格」、「適切なターゲット」という要素を説明してきましたが、
パーチェスファネルに適切なターゲットを適切な価格で集客する
ということが伝わったのでは無いでしょうか?
少しでもイメージが湧きましたら幸いです。