起業の科学を本気で実践してみた#3(Problem Solution Fit)

起業の科学を本気で実践してみた#3(Problem Solution Fit)

前回(Customer Problem Fit)の続きです。

今回はソリューションの検証(Problem Solution Fit)についてお伝えします!

目次

起業の科学全体像

起業の科学の全体像
出典:Startup Science 2020完全版

起業の科学の全体像は上記の通りです。

今回はProblem Solution Fitについての深掘りです!

Problem Solution Fitの実践

UXブループリントの作成

まずはカスタマーがどのように課題を解決したいのかを明らかにしていきます。

カンバンボードの作成

課題に対してのソリューション仮説を、私はtrelloを使ってカンバンボードにて作成しました。

カンバンボードの作成

この段階では具体的な機能ではなく、あくまで課題に対する価値提案仮説を記載しており、細かな機能まではまだ出していません。

ソリューションインタビューを実施する

本来の順番であればこの段階でやるべきものですが、私の場合はCustomer Problem Fitの段階で同時に聞いていました。

nobu

ターゲットではないユーザーにも聞いていたので、今思うと効率の悪いことをしていたなと思います。。

この時聞いていた項目は「その不満に対してもし魔法のランプがあってなんでも出来るとしたら、どうしますか?またはどんな物があれば良いと思いますか?それに必ず含まれるべき機能は何だと思いますか?」です。

上記の質問の回答のうち、ターゲットなりうる(ペルソナに合致)ユーザーの回答を参考にし、想定しうる機能を洗い出しました。

ここで洗い出した機能に加えて、自分の想定上で必要となりそうな機能を洗い出し、

  • Must Have
  • Nice To Have
  • Don’t Need

の3つの機能に分類しました。

必要機能の洗い出し

そして、must機能のみを目的≒(画面)別にグルーピングしました。

目的ごとの機能の整理
nobu

ちなみにここまでの作業もそうですが、投稿する側の閲覧する側の2パターンがいるビジネスモデルのため、どちらのパターンも作成しています。

UXブループリントの作成

機能を構造化し、画面遷移に落とし込みます。

まずは大きく画面だけの遷移を視覚的に整理します。

ユーザーの画面遷移の整理

続いて、各画面ごとのコンテンツを具体化しました。

画面ごとのコンテンツの具体化

具体化したコンテンツを画面の中に落とし込んでいきます。

コンテンツを画面ごとに落とし込む

最後に、利用前から利用後までのUX全体像を想定します。

利用前から利用後までのUXの流れを整理

プロトタイプの作成

機能やユーザーの流れを整理できたので、プロトタイプの作成に取り掛かります。

ペーパープロト(紙ですぐに作れるプロトタイプ)は前項で作成していたので、そのまま転用して、ユーザーからのフィードバックをもらうために簡単に動くツールプロトを作成します。

ちなみに、デザイン部分やUXを詰めるために、競合や類似と思われるサービスは全て実際に使用し、イメージを固めていきました。

競合や類似アプリを実際に使用して、UXを調査

実際に使ってみるとUXの違いはかなり大きく、どんなUXだと使いやすいのかなどが鮮明に見えてくるので、UXの組み立ては類似品や競合を使って調査することはかなり重要です。

こうしてデザインやUX部分も詰めながら、実際に動くものを作るために、私はfigmaというサービスを使用してプロトタイプを作成しました。

figmaで作成した画面ごとのデザイン

figmaではこのようにページごとのデザインを作成しつつ、例えばボタンごとに次の遷移画面を決めることができるため、擬似的に動かすことができます。

figmaで作成した実際に動く画面
こうした形で実際に動かし、遷移させることができます。

プロダクトインタビューの実施

作成したプロトタイプを元に、実際にユーザーに動かしてもらうインタビューを実施しました。

Customer Problem Fitの段階でペルソナ像が明確化できていたので、ペルソナが持つ特徴と合致するユーザーを下記方法で集めました。(対面で行ったので、2,000円ほど謝礼を渡しています)

  • bosyu(サービス終了)
  • リファラル(SNS等で声掛け)
  • ジモティ
  • 前回実施者

特に、前回実施者は最低限関係値も出来ていますし、ターゲットとなりうる事が明確なため、連絡先を確保しておくのがお勧めです。

質問した項目は以下の通りで、この質問を細かく各ページごとに行いました。

  • これは何をするものだと思いますか?
  • 今、何をしようとしていますか?
  • あなたはXXXという文言をどう解釈しますか?
  • XXXというボタンは何をするものだと思いますか?
  • 次は、何をしますか?
  • XXXボタンを押したら期待通りに動きましたか?
  • 期待通りでないなら、どのように動くと想定しましたか?

また、対面で無いと流石に行えなかったため、実際に触ってもらってる所を録画しながら行いましたが、その場で全てをメモしたりすることが難しく、インタビューに集中するために録画しておくことは必須です

プロダクトインタビュー内容

こんな形でページごとにインタビュー内容をまとめておき、5人程度を1周として、1周ごとに改善点を洗い出し、プロトタイプを修正していき、ユーザーがゴールまでスムーズに行けるようになり、かつ使いたいと言っていただけるまで行いました。

nobu

例えばボタンが何を指すのかわからなくて止まってしまうなど、かなり細かい部分の意見もありました。
細かい部分の積み重ねで全体のUXが変わってくるんだと痛感しました。

閲覧者に関しては10人、投稿者に関しては4人にターゲットを絞って3周以上改善を行いました。

Product Market Fitに向けて

ユーザーから「絶対に使いたい」という声も聞けたため、現状は本格的に開発を行なっている段階です。

私自身は多少開発も出来ますが、本職ではなたいためスピード感や最低限のクオリティを担保するために外部のエンジニアに依頼する事にしました。

色々な手法で集めましたが、現状は週1などの稼働を含めると4人のエンジニアの方を見つける事ができました(そのうち無償で手伝ってくれる方が2名)。

試した手法の中でお勧めなのは以下の2手段です。

  • TwitterDMで集客
  • エンジニアの勉強会に潜入

特に後者に関しては、エンジニアの方は何か作りたいが何を作ったら良いかわからない、という方が多いかつ中々非エンジニアが入っていかないため、お勧めです!

開発中のアプリが完成後、Product Market Fitを行なっていく予定のため、進みましたらまた追記させていただきます!!

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