SEMとは? SEOとの違いや、意味を現役マーケターが解説!

SEMとは? SEOとの違いや、意味を現役マーケターが解説!
目次

SEMとは? SEOとの違いを解説!

nobu

SEMとSEOの違いをご存じでしょうか?

マーケティングを語る上では非常に重要な用語ですが、これら2つを同じようなものだと考えている方がまだまだ多くいらっしゃいます。SEMという言葉自体を知らないという方も存在するでしょう。

nobu

SEMとは何なのか、具体例を踏まえながら解説していきます!

SEMとは?SEOとの違いは?

SEMの中にSEOとリスティング広告

SEMとは、「Search Engine Marketing(検索エンジンマーケティング)」を略した言葉で、検索エンジンを利用したマーケティング全般を示すものです。

一方でSEOは、「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」を略した言葉で、WEBサイトの検索結果を上位表示させるために用いる手法のことです。

SEOは検索エンジン上で行うマーケティング方法の1つなので、「SEMの一部である」ということが言えます。

SEMに含まれるものとして、SEOの他に「リスティング広告」があります。

このSEOとリスティング広告がSEMの中でも特に重要な役割を担っているのです。

SEOとは?

SEOとは、GoogleやYahoo!などの検索エンジン上で、狙ったキーワードが検索された時に、検索結果で上位表示させるための手法です。

検索結果で上位表示されることで、そのWEBサイトやコンテンツを見られる回数が増え、集客につながります。

また、SEOには「内部対策」と「外部対策」があります。

内部対策とは、WEBサイトやコンテンツを編集・調整して検索結果を上位にするために行う施策です。

例えば東京の渋谷でイタリアンのお店を経営している企業が、ランチタイムの集客に力を入れたい時に「渋谷 イタリアン ランチ」というキーワードで検索するユーザーをターゲットとして、WEBサイトやコンテンツの内容や文言を調整するようなイメージです。

一方で外部対策とは、質の高い外部サイトでリンクを貼られると検索結果が優遇されるといった施策です。

以前は被リンク数で優劣が決められており、お金を支払ってリンクを貼ってもらうような行為が横行していました。

しかし現在ではそういった行為はスパム扱いになり、逆効果となってしまいますので注意が必要です。

リスティング広告とは?

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、検索されたキーワードに連動して表示される広告のことです。

検索結果の最上位に「広告」表記のあるWEBサイトが並んでいるのを見たことがあるのではないでしょうか。

それがリスティング広告(検索連動型広告)です。

費用は発生しますが、表示される順位・広告を配信するタイミング・広告を配信する地域など、あらゆる面でコントロールが可能なのが特徴です。

検索エンジンの上部に表示される広告がリスティング広告、その下のサイトがSEO

SEOとリスティング広告の違いは?

SEOとリスティング広告は、検索結果で上位に表示させることを目的としています。

では、この2つの違いとは何でしょうか。

スクロールできます
項目リスティング広告SEO
上位表示難易度低い高い
掲載順位最上位リスティングよりも下
費用都度発生基本的に無料
即時性高い低い
持続性無い有り
コントロール性高い低い
クリック率低い高い
外部環境の影響度高い低い
ターゲティング容易難しい
ABテスト容易難しい

上位表示難易度

検索結果の上位表示難易度は、リスティング広告の方が低くなっています。

SEOは無料でできる分、綿密に分析と対策を行わなければ上位表示は難しいのです。

ただし、リスティング広告でも人気のあるキーワードでは競合が多く、出したいタイミングで広告が出ない場合もありますので要注意です。

掲載順位

掲載順位は一番上にリスティング広告が表示され、その下にSEO対策された自然検索結果という順になります。

費用

リスティング広告は費用が発生します。

仮にGoogle広告を利用した場合は、自身で広告費の単価を設定し、広告をクリックされれば課金されるシステムです。

指定キーワードによってクリック単価は変わります。

また、広告代理店にリスティング広告の運用代行を依頼した場合は別途費用が発生します。(後述)

一方SEOは基本的には無料です。

ただしSEO対策代行に特化した会社もあり、そちらを利用する場合は当然ながら費用が発生します。

では、リスティング広告を広告代理店に運用依頼をした場合の費用を解説していきます。

広告代理店を使った場合

広告代理店を利用したリスティング広告の運用では、広告費+手数料として広告費の20%である場合が多いです。

仮に広告費として100万円かける予定であれば、その広告費100万円+手数料20万円=120万円がかかってくる費用となります。

次に、SEO対策を代行依頼した場合の費用を解説していきます。

SEO対策を代行依頼する場合、料金体系は「成功報酬タイプ」「月額支払いタイプ」「コンサルティングタイプ」に分かれます。

成功報酬タイプ

成功報酬タイプは初期費用が5万円~20万円発生し、あとは選定したキーワードで上位表示されたら1キーワードにつき1.5万円~30万円/月が相場となります。

人気のキーワードで上位表示させるのは苦労しますので、費用は高額になったり、場合によっては断られることもあるでしょう。

月額支払いタイプ

月額支払いタイプはSEO対策ツールを契約して利用するものとなります。

費用負担の範囲は月額数千円~30万円と幅広く、基本的には高額なツールの方がSEO対策効果を得やすいといった特徴があります。

ただし、サポートはしてくれても運用自体は自身で行う必要がある場合が多いです。

コンサルティングタイプ

コンサルティングタイプはSEOに強いコンサルタントと契約して、ホームページの設計や運用方法をコンサルティングしてもらうものです。

コンサルタントが介入する範囲にもよりますが、月額10万円~50万円または一括で数百万円の費用が発生します。

どこまで自社で行い、どの範囲をコンサルタントに任せるかの設定は細かく決めておいた方が良いでしょう。

自社で行う場合

自社でSEO対策を行う場合は基本的に費用はかかりません。

検索エンジンのアルゴリズムの把握や、WEBサイトの定期的な更新・見直しが必要になりますが、自社で問題なく対策できるのであればそれに越したことはないでしょう。

即時性

リスティング広告は即時性が高く、日単位で表示順位の変更が可能です。

一方でSEOはWEBサイト更新後も、それを検索エンジンが認知し反映されるまでに数日かかる場合が多く、即時性が高いとは言えません。

持続性

リスティング広告は費用を出し続けないと持続はできません。予算が尽きてしまった瞬間に効果はなくなってしまいます。

SEOは一度対策をすると、定期的な改善は必要ですが、効果は持続しやすい傾向にあります。

コントロール性

リスティング広告はコントロール性が高く、かけられる予算によって表示順位を調整することができます。

一方でSEOは検索エンジンのアルゴリズムによって順位が決定されますので、サイト運営者側では表示順位のコントロールはできません。

クリック率

リスティング広告は上位表示されるものの、自然検索結果と比較してクリック率は低くなる傾向があります。

「広告」と明記されるため、クリックしたくない心理が動いてしまう為です。

一方、SEOで自然に上位表示することができれば、クリック率は高くなります。

仮に1位表示された場合、リスティング広告のクリック率は約5%。

SEOで自然検索結果1位になるとクリック率は約15%となっており、その差は約3倍にもなります。

外部環境の影響

リスティング広告は同じキーワードを狙う企業の入札状況によって表示順位が変わります。

そのため、都度状況を確認し、運用しなければならないので外部環境に影響されやすいと言えます。

SEOは対策してすぐに効果が発生するものではないため、リスティング広告ほど細かく運用することは基本的にはありません。

ただし、上位表示させ続ける為には解析と改善は繰り返す必要があるでしょう。

ターゲティング

人気のビッグワードでの上位を狙いたい場合は、入札による費用がかかる懸念はあるもののリスティング広告が効果的です。

SEOでビッグワード上位を狙う場合はかなりの期間と労力を要するでしょう。

一方で専門的でニッチなワードを狙いたい場合はSEOでも十分上位を狙うことができるでしょう。

ABテスト

リスティング広告に関しては即時性の面でもABテストはしやすいと言えるでしょう。

期間も細かく決めた上で実行できるので問題ありません。

一方SEOでABテストをしようとすると、その変更によって表示順位が変わる場合があり、同環境でテストすることは難しいでしょう。

SEOとリスティング広告の使い分けは?

これまでリスティング広告とSEOの比較をしてきましたが、実際にはどんなふうに使い分けをすれば良いのでしょうか。

短期間で成果を出す必要がある場合

短期間で成果を出す必要がある場合は、即時性・コントロール性に優れているリスティング広告を利用した方が良いでしょう。

予算と成果のバランスが取りやすいのも魅力です。

中長期的な出す必要がある場合

中長期的な成果を出す必要がある場合は、外的要因の影響を受けにくく、持続性のあるSEOに注力するべきです。

自社で行う場合は費用もかからないですし、上位表示されればクリック率もリスティング広告に比べ優秀な成果を生みやすくなります。

コンテンツの量による使い分け

コンテンツ量が少ない段階では、SEO対策による効果は期待できません。

WEBサイトの立ち上げから成果を生み出したい場合はリスティング広告で集客を行い、顧客を獲得しつつコンテンツの充実とSEOを行うのも良いでしょう。

目次