SNSを中心としたインフルエンサーマーケティングが主流となって久しいですが、具体的にどのSNSを活用していけば良いのでしょうか?
インフルエンサーマーケティングについて理解はしていても、活用するSNSによってユーザー層も違えば、SNSの特徴も動画が良いのか、テキストが良いのか等大きく変わってきます。
そこで今回は、
- インフルエンサーマーケティングに活用すべきSNSとは何か
- 各SNSの活用のポイント
- 各SNSでのインフルエンサーマーケティングの事例
を解説していきます。
インフルエンサーマーケティングとは?
そもそもインフルエンサーマーケティングとは、インフルエンサーを活用し、主にSNS上で商品やサービスをPRをしてもらうマーケティング手法を指します。
SNSが浸透する前のマーケティングでは、CM等の広告を用いて、企業が消費者へ一方的に情報を伝える手法が一般的でした。
そんな中SNSの流行などにより口コミやインフルエンサーの意見を自分で調べたり、参考にする消費者行動が一般的となりました。
消費者と親密な距離にいるインフルエンサーを介することで、商品やサービスに対する認知度や購買意欲の向上を図りやすくなります。
インフルエンサーマーケティングで活用すべきSNS
インフルエンサーマーケティングに主に活用されるSNSは以下の5つです。
- Youtube
- Tiktok
SNSを活用するインフルエンサーマーケティングですが、各SNSの特徴を理解し、適切に媒体を選ぶことが重要です。
ちなみに、SNSだとFacebookも有名ですが、インフルエンサーマーケティングには不向きです。活用方法としては自社SNS運用としてもしくはFacebook広告の利用が一般的です。
各SNSの特徴と、インフルエンサーマーケティングを行う上でのポイントを解説します。
Youtube
YoutubeはGoogleが提供する動画配信をメインとしたSNSです。
他のSNSの「フォロワー」と同じような概念が、「チャンネル登録」になります。
短いものでも5分〜、長いものだと2時間程度の動画まで、比較的長尺の動画が配信されることが特徴です。
そのため、商品の説明をしっかりと行う事が出来るため、ブランディングを行いたいというよりは機能をしっかりと理解してもらい、購入者を増やしたいという方におすすめの媒体になります。
また、視聴者層も10代~50代と幅広い層にアプローチ出来る事が特徴です。
他にも動画内に設置するボタンや、概要欄などにリンクを置くことが可能なため、サイトへの流入やコンバージョンにそのまま繋げやすい事が特徴です。
ちなみにInstagramやTiktokでは投稿からリンクは直接設置できません
YouTubeでインフルエンサーマーケティングを行う際のポイント
まず最も大切なことは、ゲーム実況やメイク、グルメなどジャンルに特化したYouTuberから適切なインフルエンサーを選ぶ事が大切です。
また、動画の企画も非常に重要です。通常、ただ単に商品紹介などを行うだけの動画は、Youtuberの通常の動画に比べて再生回数が伸びにくいです。
通常の動画の中に、自然な形で商品・サービスを組み込んでもらう動画企画をYoutuberと組み立てることがYoutubeでインフルエンサーマーケティングを行う上でのポイントになります。
Youtubeのインフルエンサーマーケティング事例
Youtubeを活用したインフルエンサーマーケティング事例を紹介します。
Youtubeインフルエンサーマーケティング事例①:HIKAKINとサンリオ
1つ目のyoutubeを活用したインフルエンサーマーケティング事例はHIKAKINとサンリオのコラボです。
子供や女性向けのイメージが強いサンリオは、自社でもYoutubeアカウントを運営しておりますが、チャンネル登録者のほとんどは既にサンリオのファンである層であることが考えられます。
そこで、ファン層が全く異なると想定されるHIKAKINさんをインフルエンサーとして起用することで、自社でアプローチすることの難しい新規の客層へアプローチを試みました。
結果として2900万回再生と驚異的な再生回数を達成し、この動画をきっかけにファンになった方も多いと想定されます。
Youtubeインフルエンサーマーケティング事例②:HIMAWARIちゃんねるxタカラトミー
タカラトミーが子供youtuberの「HIMAWARIちゃんねる」を活用してタイアップ動画を作成した、インフルエンサーマーケティング事例です。
スマートフォンやタブレットが普及し、小さい子供もYoutubeなどの動画を視聴するようになり、こうした子供のインフルエンサーも大きな影響力を持つようになりました。
今回は新商品である「うまれて!ウーモ」の認知度を拡大するためのタイアップ動画でしたが、「YouTuberタイアップ動画視聴における態度変容調査」によると、
- 認知度が27.9%から95.6%
- 好感度は44.8%から88.9%
- 利用意向も36.2%から82.4%
という驚異的な成果を上げました。
Instagramは、写真を軸にしたSNSです。20〜30代の女性のユーザー層が中心となっていることが特徴です。
直近では男性のユーザーも多くなっていますが、基本的に直感的に購買行動を起こすのは女性が多いため、女性向けの商品・サービスを展開する企業に特におすすめの媒体です。
特に、グルメやファッション、美容から旅行といった、映える写真が撮れる領域と相性が良いです。
また、他の媒体に比べて一般の方がインスタグラマー(インフルエンサー)として活動している方が多いことも特徴です。
そのため、他のSNSに比べて比較的少額からインフルエンサーマーケティングを行えるため、まずはテスト的に行いたいという企業におすすめです。
Instagramでインフルエンサーマーケティングを行う際のポイント
YoutubeやTiktokと違い、見るだけのユーザーではなく投稿もするユーザーが多いことが特徴です。
そのため、CGMを生むことが出来ると効果が倍増します。
テキストよりも写真が圧倒的に重要になるため、いわゆる映えるような投稿になるよう商品デザインを設計することや、撮り方をインスタグラマーに指示することで質の高い投稿になります。
また、投稿から直接リンクを設置することが出来ないため(24時間で消えるストーリーズは除く)、どこで購入出来るか記載してもらうことや、自社Instagramアカウントへのリンクを設置し、ユーザーが購入に至るまでの導線を設計しておくことも重要になるポイントです。
Instagramのインフルエンサーマーケティング事例
Instagramを活用したインフルエンサーマーケティングの事例をご紹介いたします。
Instagramインフルエンサーマーケティング事例:空山 菜摘(@natsumi_sorayama) さんとCANMAKE
コスメ系インスタグラマーとして有名なくうにゃんこと空山菜摘さんと「CANMAKE TOKYO」のコラボレーションです。
実際にコスメ領域で人気を誇るインフルエンサーを起用することで、そのジャンルに興味あるフォロワーに的確にアプローチでき、更にインフルエンサーからの紹介ということで一気に信頼も獲得することができます。
こちらもInstagram上で動画が4.4万回再生され、多くの人の認知を得ることに成功しました。
Twitterは140文字以内のテキストがメインのSNSです。
ただし、1つの投稿に4枚まで画像を同時に表示したり、動画を載せる事も可能です。
140文字に収まらない場合は、ツリー機能で投稿を連携させるなど、意外と多くの情報を発信する事が出来ます。
また、「リツイート」という、他人の投稿を自分のタイムラインに表示させる機能があるため、拡散力が強いです。
そして、投稿にリンクを貼る事も出来るため、直接購入に繋げやすい事も特徴です。
Twitterでインフルエンサーマーケティングを行う際のポイント
Twitterでインフルエンサーマーケティングを行う際のポイントは、まず投稿に画像もしくは動画を付ける事です。
Twitterの運用経験上、画像等を付けた方がいいね等の反応が多く、情報量も多くする事が出来るためです。
また、最もリアルタイム性が求められるSNSのため、世の中のトレンドに合わせた投稿内容を作る事を意識しましょう。
Twitterのインフルエンサーマーケティング事例
Twitterを活用したインフルエンサーマーケティングの成功事例をご紹介します。
Twitterインフルエンサーマーケティング事例:えなこさんとジョージア
ジョージアの「ガンダムコラボ缶コーヒー」のインフルエンサーマーケティングとして、コスプレイヤーとして人気のえなこさんとタイアップしました。
「こんな時だからこそコーヒーって大切よ☕️」
— えなこ (@enako_cos) January 18, 2021
今回セイラさんのコスプレをしてみたよ✨
今ジョージアを買うと、ガンダムコラボグッズが当たるキャンペーンを実施中✨
詳しくはこちらの特設ページをチェック!!https://t.co/SmhveG00Qw#ジョージアガンダムコラボデザイン缶#PR pic.twitter.com/HlOdm0mKb4
えなこさんならではのガンダムのコスプレで一目見てファンの方に伝わる内容と、コスプレの質により多く拡散された成功事例と言えます。
また、Twitterというフォーマットに合わせて投稿内容もシンプルで、キャンペーン応募までの導線も綺麗に設計されていることが特徴です。
TikTok
Tiktokは15秒〜60秒のショート動画をメインに提供するSNSです。
10代〜20代前半の若年層のユーザーが多い事が特徴です。
@kageihina
また、ショート動画の特性上、動画自体の拡散力が高いです。
そのためフォロワー数も伸びやすい事が特徴です。
影響力の目安として、どちはも運用した経験からInstagramの10倍フォロワーがつきやすいです。
例えばInstagramの1000フォロワーはTiktokでは1万人程度です。
Tiktoker(ティックトッカー)が企画にしやすい特徴を持つ商品・サービスかつ若年層をターゲットしたい企業におすすめです。
TikTokでインフルエンサーマーケティングを行う際のポイント
Tiktokでインフルエンサーマーケティングを行うポイントは大きく2点です。
1つは、広告感・ビジネス感を出さない動画にするという事です。
特に若年層はビジネス色を嫌いますので、注意が必要です。
2つ目は、購入率が低い事を意識して、どの程度拡散されるべきか試算をするという事です。
Tiktokは投稿からリンクが貼れませんので、購入等への動線が用意出来ません。
そのため他のSNSよりも表示回数やフォロワーが多いから購入も増える、という訳には行きません。
上記の前提を理解した上で、インフルエンサーマーケティングの計画を立てる必要があります。
Tiktokのインフルエンサーマーケティング事例
Tiktokを活用したインフルエンサーマーケティングの成功事例を2つご紹介します。
Tiktokインフルエンサーマーケティング事例:咲来さん(@sara_h06_)
「#うちの旦那が好きすぎる」といったハッシュタグと投稿される旦那さんとのコンテンツや、「女上司」シリーズなどのコメディ動画が人気の咲来(@sara_h06_)さん。
NTT東日本とタイアップ動画を作成し、フリーWi-Fiアプリ「Japan Wi-Fi auto-connect」のインフルエンサーマーケティングとして起用されました。
@sara_h06_ なんでも頼りになる女上司#ワイコネ #japanWiFi #フリーWiFiあるある #PR ♬ オリジナル楽曲 – 咲来
女上司ネタの中に巧みに組み込むことで、PR感なく自然な形でのコンテンツにすることに成功しました。
Tiktokでは特にPR感なく、通常の投稿と同じようなコンテンツ見せることが重要になるため、このようにインフルエンサーの特徴を活かしたコンテンツ作りが重要になります。