チャットボット(ChatBot)とは?導入のメリットから事例、AIとの関係までを徹底解説!

チャットボット(ChatBot)とは?導入のメリットから事例、AIとの関係までを徹底解説!
nobu

ここ数年で、LINEやwebサイト上などでチャットボットに触れる機会が増えたのではないでしょうか?今回の記事では、実際にチャットボット開発・運用経験のある筆者が、チャットボット(chatbot)とは何か?チャットボットを使うとどんなメリットがあるのかを、国内外の多数の事例や実際に作成したチャットボットを交えながらご紹介します。

目次

チャットボットとは

チャットボットのイメージ

チャットボット(ChatBot)とは、テキストや音声での短文でのやりとりを意味する「チャット(chat)」とロボットの意味である「ボット(bot)」を掛け合わせたもので、つまり「テキストや音声でのやりとりをロボット(機械)が自動で対応するプログラム」のことを指します。

人工知能」や「AI」と同じ文脈で語られることが多いのですが、チャットボット(chatbot)は単純なプログラムのことが多いため、「人工無能・人工無脳(じんこうむのう)」であるとされています。まずはその背景にある歴史から見ていきましょう。

チャットボットの歴史

チャットボットという言葉は2016年頃から広く使われるようになりましたが、実はその歴史はとても古いのです。

「AI」、「人工知能」という言葉が初めて使われたのは1956年のことで、今でもAIに明確な定義はありませんが、「人間のような振る舞いを行えるプログラム」のことをAIと呼びます。

チャットボットの元祖、「Eliza(イライザ)」

ELIZAのチャットボット画面

AI・人工知能という言葉が使われ始めて10年後の1966年に誕生した「Eliza(イライザ)」というチャットボットが、チャットボットの元祖と言われています。

Elizaはユーザーの発言をおうむ返しで返答する単純なプログラムでしたが、人間が相手をしているのではないかと信じる人も多数いたようです。

AIが注目される中で、AIではない単純な制御プログラムが人間のように振る舞うことから、チャットボットもAIなのでは?という背景から現在でも人工知能やAIと同じ文脈でチャットボットが使われることが多いのです。

その数年後、1970年代に「mycin(マイシン)」と呼ばれるチャットボットも登場しており、これは質問に答えていくだけで機械が症状を診断し、処方まで下してくれるというチャットボットで、専門医まではいかないものの、その他の医者よりも正答率が高かったのです。こんな昔から今でも通用するようなチャットボットがあったなんて驚きですよね。

日本初上陸のチャットボット「カイル」

マイクロソフトの「Office 97」に搭載された、イルカのアニメーションのヘルプ機能、「カイル」

日本で初めてチャットボットが使われたのは1990年代であるとされています。それは、マイクロソフトの「Office 97」に搭載された、イルカのアニメーションのヘルプ機能、「カイル」である。記憶にある人は、これもチャットボットだったのかと少し驚くかもしれませんね。

ではなぜ、こんなにも前からあるチャットボットが、今になって注目されるようになったのでしょうか?

AIのブームと共に自然言語処理技術も発達し、それまで単純な制御プログラムでしかなかったチャットボットが実用に耐えうるようになってきたためです。

それではAIの発達により様々なタイプに分かれたチャットボットのそれぞれの種類について説明していきます。

チャットボットのタイプ・種類

シンプルな制御プログラムから始まったチャットボットは、AIのブームによりAを搭載したタイプも誕生しています。そのためチャットボットには、

「シナリオ型」や「ルールベース型」と呼ばれる「Aに対してBと答える」というルールに基づいた返答をするタイプ

と、

「AI型」と呼ばれる、機械学習に基づいた言語処理機能を搭載した、入力に基づいて自動で返答内容を決め、使用されるほど学習していくタイプ

があります。ただしAI型も基本的にはシナリオ型とのハイブリッド型が多く、自動で学習していくタイプばかりではないことは注意が必要です。

それではそれぞれの型について詳しく紹介します。

シナリオ型

まずはシナリオ型から見ていきましょう。シナリオ型は更に2つのタイプに分類することができます。

ルールベース型(Eliza型)

まずはEliza型・ルールベース型です。入力された内容を元に、おうむ返しをしたり、決まった返答を行うシステムを指します。

おうむ返しは例えば、「目的地はどこですか?」の質問に対して「新宿駅」と回答した場合、チャットボットはそれを利用して「新宿駅ですね。」と返答します。

決まった返答はシンプルで、例えば「こんにちは」と入力された場合、「こんにには」と返すといった形です。

選択型

次に選択型です。こちらは先ほどの「mycin」の例が分かりやすいかもしれません。

例えば決められた会話に対して「はい」や「いいえ」の回答を用意し、それによって結果を出し分けます。

AI型

次にAI型ですが、こちらも2つのタイプに分けることができます。

タイプというよりは、人工知能の性能で分けられると思っていただけると良いかと思います。

辞書型

まずは辞書型です。辞書とはつまり登録された単語のことで、

ユーザーの発言を辞書を参照して理解し、それに対する応答をする形を取ります。

ちなみに辞書とはチャットボットを開発するユーザーが登録する単語ではなく、AIが開発されるタイミング(機械学習のタイミング)で保持される単語を指します。

ログ型

最後にログ型を紹介します。辞書型は単語を使用するのに対して、ログ型は文章を使用し、文脈に近しい回答をするタイプです。

そのため辞書型よりも会話らしいやりとりを行うことができます。文脈を使う機械学習は難しいため、こちらはディープラーニングの技術を使われることが多いです。

そのためログ型のチャットボットツールは高価になりがちな側面もあります。

前述したように、どれか一つの型だけのチャットボットは多くないため、基本的には複数の型を組み合わせて提供するチャットボットベンダーが多いです。

人工知能とチャットボット

人工知能のイメージ

チャットボット=AIだと認識される方がかなり多くいらっしゃるかと思いますので、ここで一度AIとチャットボットの関係について整理しましょう。

そもそもAI(人工知能とは)

まずAI、人工知能について理解する必要があります。PCが世に浸透したのは1990年代、現在のIT企業の代表格であるGoogleが誕生したのも1990年代。しかし冒頭でもご説明した通り、AIは1956年に生まれた概念なのです。

当時から現在まで脈々とAIについての研究は続いていますが、AIについての明確な定義はありません。各学者の見解は以下の通りです。

研究者所属定義
中島秀之公立はこだて未来大学人工的につくられた、知能を持つ実態。あるいはそれをつくろうとすることによって知能自体を研究する分野である
武田英明国立情報学研究所人工的につくられた、知能を持つ実態。あるいはそれをつくろうとすることによって知能自体を研究する分野である
西田豊明京都大学「知能を持つメカ」ないしは「心を持つメカ」である
溝口理一郎北陸先端科学技術大学院人工的につくった知的な振る舞いをするためのもの(システム)である
長尾真京都大学人間の頭脳活動を極限までシミュレートするシステムである
堀浩一東京大学人工的に作る新しい知能の世界である
浅田稔大阪大学知能の定義が明確でないので、人工知能を明確に定義できない
松原仁公立はこだて未来大学究極には人間と区別が付かない人工的な知能のこと
池上高志東京大学自然にわれわれがペットや人に接触するような、情動と冗談に満ちた相互作用を、物理法則に関係なく、あるいは逆らっ
て、人工的につくり出せるシステム
山口高平慶應義塾大学人の知的な振る舞いを模倣・支援・超越するための構成的システム
栗原聡電気通信大学人工的につくられる知能であるが、その知能のレベルは人を超えているものを想像している
山川宏ドワンゴ人工知能研究所計算機知能のうちで、人間が直接・間接に設計する場合を人工知能と呼んで良いのではないかと思う
松尾豊東京大学人工的につくられた人間のような知能、ないしはそれをつくる技術。人間のように知的であるとは、「気づくことのできる」
コンピュータ、つまり、データの中から特徴量を生成し現象をモデル化することのできるコンピュータという意味である
(出典)松尾豊「人工知能は人間を超えるか」(KADOKAWA)p.45

このように、AIについての明確な定義はありませんが、共通していることは「人間のような知能を持つ」ということです。

チャットボット=AI(人工知能)ではなく人工無脳

1956年にAIの概念が生まれ、1966年にMITの教授であったジョセフ・ワイゼンバウムによって世界初のチャットボット「Eliza(イライザ)」が誕生しました。

Eliza自体がAI、つまり人間のように振る舞う機械に見えたことからチャットボットも人工知能では?と考えられるようになりました。

しかしElizaは複雑な処理を持ったプログラムではなく単純なシステムであったため、それはAI・人工知能ではない、人工無脳(人工無能)である!とされています。

機械学習=AI(人工知能)?

人工無能についてもう少し詳しく見ていきますと、人は機械による処理に慣れてしますと、それはAIではないとみなしてしまう、「AI効果」と呼ばれる現象が起きます。世間一般でAIが騒がれ出したのは機械学習の登場によってであるため、機械学習を持っていないAIはAIではない!とされることもシンプルな応答システムであるチャットボットが人工無脳と呼ばれる所以なのです。

レベル種類
レベル1シンプルな制御システムエアコンの温度調整
レベル2古典的なAI掃除ロボットや診断プログラム
レベル3機械学習を取り入れたAI検索エンジンや渋滞予測
レベル4ディープラーニングを使用したAI画像や音声認識、機械翻訳

上記の表がAIのレベルを分類した表ですが、一般的にレベル2以上の種別をAIと呼ぶため、レベル1のシンプルな制御システムに当たるチャットボットは人工知能とは呼ばないのです。

AI(人工知能)を使用したサービスが隆盛

その後2010年代に入り、インターネットと処理技術の発達によりAIが実用レベルになり、商業利用されるようになりました。AIを使用したサービスが本格的に利用され始めたのです。

例えば設立当初よりGoogleは、検索エンジンの会社ではなく、AIの会社であると言ってきたように、機械翻訳を発表しました。以下AIを利用して出てきたサービスをいくつか記載します。

チャットボットににもAIが搭載されるように

チャットボットとLINEで会話している画像

こうした流れからAIの研究分野の1つである自然言語処理技術とチャットボットの相性の良さから、チャットボットにもAIが導入されるようになりました。

AIを使用したチャットボットで有名なものといえばマイクロソフト製の以下の2つが挙げられます。

りんなは元々2015年にLINE上で動いていましたが、今ではテレビ番組でMCをするほど高度な言語処理能力を持っています。

Tayはチャットボットを世の中に出し、学習をユーザーとのやりとりに完全に任せることで、どのように成長するのかを観察することが目的のプロジェクトでした。

Twitterに加えてチャット・サービスのGroupMeとKikが対象だ。しかしMicrosoftはこのTayをスタート早々停止してしまった。問題はこの人工知能が侮辱的ないし人種差別主義的メッセージをそれと認識できないところにあった。もちろんこの人工知能は人種差別主義的にプログラムされていたわけではない。しかし差別的ジョークを大量に浴びせられるうちにそれを「理解」するようになり、自分でも差別的ジョークを発するようになった。

(引用)Techcrunchより

上記の記事にあるように、結果としては倫理的に問題があるAIに育ってしまったため、プロジェクト自体が停止になってしまったのです。

これはAIチャットボットのチューニングが難しいことを示唆しています。このようにまだ完全なAIチャットボットというのは実現が難しいため、現状は発展途上なのです。

AIとチャットボットの関係は、結論として人工無脳は少し昔の話であり、現在はチャットボット=AIではなく、AIを搭載したチャットボットもある、という解釈が正しいのです。

ちなみに人工知能について詳細に学びたい方は、私も取得しているG検定資格がおすすめです。

公式テキストの要約も紹介していますので、興味ある方はこちらからご覧ください。

チャットボットを使える媒体・プラットフォーム

チャットボットが使用できる環境はどのようなものがあるのでしょうか?現在チャットボットを使用できる媒体は以下の種類が代表として挙げられます。

  • LINE
  • Facebook(Messenger)
  • web
  • slack
  • LINE Works
  • スマートスピーカー
  • アプリ

LINEやFacebook、webは個人ユーザー向けに使用されることが多く、slackやLINE Worksは社内向けに使用されます。

多様なプラットフォームで使用ができるため、一言にチャットボットと言っても多種多様な提供方法があるのです。目的に合わせてどのような形で提供するのか、しっかりと検討することが重要です。

チャットボット導入のメリット

次に、チャットボットを導入することで望める効果、メリットをご紹介します。

問い合わせ対応業務(カスタマーサポート、ヘルプデスク)の効率化

カスタマーサポート、ヘルプデスクのイメージ

まず1つ目が問い合わせ対応業務の効率化です。

慣れたチャットUIで気軽に問い合わせ可能

なぜチャットボットが問い合わせ業務の効率化が出来るのか、それはユーザーが最も慣れたチャットのUIが起因しています。

サービス利用時に何か疑問点や不満を持っている時に不満を述べるユーザーは4%しかいない

グッドマンの法則によると、サービス利用時に何か疑問点や不満を持っている時に不満を述べるユーザーは4%しかいないのです。なぜこんなに数が少ないのか、それは問い合わせを行うことが単に面倒なのです。

考えてもらえればわかると思いますが、LINEでメッセージを送ることと、メールで連絡すること、電話で問い合わせをすること、どれが心理的ハードルが低いでしょうか?

圧倒的にLINE(チャット)でのメッセージが楽に感じるかと思います。

ここにLINEとメールでの、メルマガの反応率のデータがあります。

媒体反応率
LINE60%
メール30%

実際にどちらも同じ内容で発信した結果、LINEの方が2倍の反応が得られたのです。日常的に使用するUIもチャットであることは明白なので、こうした理由により、チャットボットを導入すると、慣れたチャットUIにより問い合わせがチャットに集まりやすいのです。

直接問い合わせ件数の削減

問い合わせ業務の効率化として、直接やってくる問い合わせ件数の削減を図ることが出来ます。

例えばカスタマーサポート業務です。Webサイトにコールセンターの問い合わせ窓口を置いていたとしましょう。おそらく大抵の場合ヘルプページが置いてあるかと思いますが、わざわざ全てに目を通すユーザーはわずかしかいないかと思います。

そうした場合同じような質問が何度もやってくることになります。そこにチャットボットを設置することで、チャットボットが代わりに対応をしてくれるのです。

また、社内ヘルプデスクでも有効です。いくら社内のマニュアルを整備しようと、マニュアル自体たまにしか開かない、そもそもマニュアルの存在を知らないなどの事象はどの企業でも起こっているかと思います。

結果何度も同じような質問がヘルプデスクに寄せられると思いますが、チャットボットを導入することでチャットボットに質問を問い合わせるようになるのです。

人件費等のコスト削減

問い合わせをチャットボットが受けることで、これまで受けていた対応者の人件費をカットすることが出来ます。チャットボットによっては、人件費を約30%カットした事例などもあるのです。

マーケティングの成果改善

マーケティング成果改善のイメージ

次のチャットボットを導入することによるメリットは、マーケティングの成果改善です。チャットボットはマーケティング活動における、

  • 新規リード獲得
  • 顧客関係維持(CRM)
  • マーケティングオートメーション(MA)

のどのファネルにも当てはめて成果改善を図ることが出来ます。

パーチェスファネルの詳しい説明についてはこちら

それではなぜマーケティングに有効なのか、その理由をご説明します。

ユーザーとの接点を増やすことが出来る

LINEやSNSなど、チャットでのコミュニケーションが主流になったユーザー、特に若年層世代はメールや電話でのやりとりに抵抗があるとされています。

Webサイト内のチャットボットや、チャットボットを導入したLINEアカウントを準備することで新しい顧客との接触ポイントを持つことが出来ます。

例えばちょっとした質問をしてみたい場合や、資料請求を行いたい場合など、わざわざ電話を掛けたり、フォームを開いて個人情報を入力することは面倒に思われてしまいます。

チャットボットを導入するだけで、こうしたユーザーと接触する機会を増やすことでに顧客接点を増やすことが出来るのです。前述した心理的なメリットがここでも活きてくるのですね。

リアルタイムに返答可能

チャットボットの特徴として、人が回答する場合と違い、即座にリアルタイムで回答を表示することが可能です。リアルタイム性があることで、

  • ユーザーの購買意欲が高まってる状態を逃さない
  • すぐに返答が来る心理的な安心感

がメリットとして挙げられます。

24時間いつでも対応可能

ユーザーは必ずしも決まった時間にWebサイトに訪れるなどの購買行動を起こすとは限らず、スマートフォンの普及で常時インターネットに接続された現代では、24時間顧客が訪れる可能性はあります。

しかし、常に対応出来る体制を取ることはコストもかさみますし、現実的ではありません。

チャットボットを設置することで、低コストで24時間どんなタイミングでも対応することが出来るのです。

チャットボット導入のデメリット

逆にチャットボットを導入することによるデメリットはあるのでしょうか?ここではデメリットについて3点ご紹介します。

会話が成り立たない可能性

まず最初に、チャットボットとユーザーとの会話が成り立たない可能性がある点です。前述した通り、完璧なAIを搭載したチャットボットを導入することは難しく、現実的にはハイブリッドなチャットボットを導入するまでであると思います。

そうなるとチャットボットが意図しない返答をする可能性もあり、その時点でユーザーからは使われなくなってしまう可能性もあります。

対応策としては3点で、

  • 必ずしも高機能なチャットボットを導入しない
  • 目的に合わせてチャットボット上で必要な機能だけを実装する
  • チューニングを疎かにしない

特に大切なのは3点目のチューニングを疎かにしないという点で、会話が成立していても回答がユーザーの望むものではなかった場合も導入初期には基本的に発生します。

そのため改善・学習をチャットボット任せにせず、必ず運用担当者が定期的に行うようにしましょう。

開発工数が発生する

いくらチャットボットベンダーを使用してチャットボットを開発しようとも、導入時・チューニング時に工数が発生します。

チャットボットの開発には、以下のデータの準備が必要になります。

  • シナリオと呼ばれるユーザーの会話フローデータ
  • FAQと呼ばれる質問と回答文のデータ

また、AIチャットボットの場合、シーケンスと呼ばれる、「質問に対しての類義語」を設定する必要もあります。

導入時に上記のデータを準備し、チューニングの際には、

  • 回答が満足いかなった場合の回答文の修正
  • 質問の表示が満足いかなかった場合のシーケンスの修正

が必要になります。

チャットボットに全て任せきりではなく、運用者が寄り添った活用が必須になります。

費用対効果が合わない可能性がある

チャットボットを導入すれば、特にAIチャットボットを導入すればほとんどの対応をチャットボットで賄うことが出来ます。

しかし、以下のような場合、そもそもチャットボット自体が利用されないことがあります。

  • 活用方法とユーザーのニーズが合わない場合
  • チャットボットへの導線(集客)を考えていない場合

上記の場合導入・運用費用が掛かるだけで、費用対効果を生み出すことが出来ません。

チャットボットの海外事例

Sensayのファーストビュー

チャットボットの実際の事例を紹介していきます。

まずは海外のチャットボット事例です。海外のチャットボット事例に関しては、業界別にご紹介します。

エンタープライズ業界向けのチャットボット事例

Sensayはユーザーが入力した依頼内容に適切な人物をマッチングしてくれるチャットボットです。例えばクリエイティブ制作を依頼したいと頼むと適切な人物を紹介してくれます。

Salesforceは顧客管理(CRM)ツールですが、顧客情報をslack上で呼び出すことが出来ます。

金融業界向けのチャットボット事例

BBVAは銀行で、顧客たちはFacebookやTelegramなどのメッセージングアプリ上で送金を行えます。

保険業界向けのチャットボット事例

Lemonadeはおそらく世界で一番有名な保険金請求チャットボットです。家財保険の申し込みをチャットボット上から行うことが出来ます。

ニュース・メディア業界向けのチャットボット事例

Techcrunchはスタートアップ情報のメディアですが、多様なジャンルセクションを選ぶことができ、チャットボットは関心のあるニュース記事を送信してくれます。

エンターテイメント業界向けのチャットボット事例

映画パワーレンジャーのファンがMessengerやKik、Twitter上で“Alpha 5”と会話ができます。

小売・EC業界向けのチャットボット事例

H&MはKik上にて、ユーザーがカタログ商品を閲覧・共有・購入できるチャットボットを提供しています。

人事向けのチャットボット事例

Myaは人事チャットボットで、全ての求職者と対話し、事前審査(スクリーニング)を行うことが出来ます。

ファッション業界向けのチャットボット事例

BurberryはMessenger用のチャットボットをリリースしており、ニューコレクションを通知するために使用しています。

旅行業界向けのチャットボット事例

KLM Royal Dutch AirlinesはMessenger用のチャットボットを提供しています。フライト情報の確認、搭乗券、チェックイン・リマインダー、フライト状況など、全ての操作をチャットボット上で行うことが出来ます。

チャットボットの活用方法と国内事例

続いては国内のチャットボット活用事例をご紹介します。国内のチャットボット事例に関してはプラットフォーム別に代表的な事例をご紹介します。

LINEを使用した国内チャットボット事例

ユニクロでは、顧客の問い合わせ対応向けのチャットボットをLINEで提供しています。使い方は簡単です。まずは友だち追加します。

STEP1 友達追加をクリック
STEP2 追加をタップ

その後「注文の確認」「配送」「返品・交換」などのお客様からのよくあるお問い合わせについてLINEで自動回答対応をします。

STEP3 問合せ項目を選択

チャットボットが回答出来ない場合はチャット専門のオペレーターが引き継ぎ対応することで、ユーザーの利便性の向上と回答の満足度を高める仕組みを構築しています。

TABLE REQUESTは、飲食店の検索から予約までをLINE上で完結させることのできるチャットボットです。

特徴としては、希望条件を選択して行くだけで飲食店を簡単に探すことのできる点です。

使用するにはまずLINEの友達追加を行います。

STEP1 LINEで「TABLE REQUEST」と検索してアカウントと友だちになろう!

その後、希望条件の選択肢を順番に選択していきます。

STEP2 「TABLE REQUEST」アカウントから、予約を始めよう!

すると候補の飲食店が自動で表示されますので、LINE上で各店舗の情報を見ていきながら、気に入ったお店があればそのまま予約を行うだけです。

STEP3 気に入ったお店があれば、すぐに予約しよう!

LINEのチャットUI上は、ウェブサイトと違って毎回店舗情報を見るために読み込む必要がないので、サクサクとノンストレスに情報を見ることが出来ます。

Facebook Messengerを使用した国内チャットボット事例

  • Medleyのチャットボット

messengerを使用したチャットボットの事例は、オンライン病気事典「MEDLEY」、オンライン通院システム「CLINICS」、医療介護の求人サイト「ジョブメドレー」等のサービスを展開するMedleyの「症状チェッカーbot」です。

ユーザーは自分の症状や年齢、性別などの情報を入力すると関連性の高い病気や対応する病院を探すことができます。

MEDLEYチャットボットの一連の流れ

回答が表示されたのち、「この病気について知りたい」「関連病院/クリニックを探す」ボタンを押すと、病気についての詳しい情報や対応する近くの医療機関を検索することが出来ます。

Web上の国内チャットボット事例

webチャットボットの事例は、オフィス用具通販のアスクルが運営している、個人向け通販サイト「LOHACO」に搭載されているチャットボット、「マナミさん」です。

マナミさんは顧客問い合わせ(カスタマーサポート)の効率化を目指して導入されたAIチャットボットです。

LOHACOのマナミさん

現在では問い合わせの約3分の1を回答出来る様になっており、省人化に成功しています。マナミさんが回答できなかった場合は、ユニクロのチャットボット同様オペレーターに接続され、友人対応に切り替わるため、ユーザーも導入企業側も双方に対して効果のあるチャットボット導入事例です。

アプリ上の国内チャットボット事例

最後の事例は、株式会社ストライプインターナショナルが展開してるファッションサブスクリプションサービス「メチャカリ」アプリ上に導入されたチャットボットです。

メチャカリはAIを活用し、「パーソナライズスタイリングAIチャットボット」を提供しています。

メチャカリチャットボット

ユーザーはチャットボットとの対話を通じて、10,000種類以上のアイテムの中から適切なコーディネートの提案を受けることが出来るのです。

チャットボットの作成方法

チャットボットの作成方法は大きく4つあります。

  • メッセージンアプリのAPIを使用
  • Bot開発フレームワークを使用
  • クラウド型の人工知能を使用
  • チャットボット作成サービスを使用

それぞれご紹介します。

メッセージングアプリのAPI

まずはLINEなどのメッセージングアプリが提供しているAPIの利用です。プラットフォーマーが提供しているAPIを使用することで、そのプラットフォームに適したチャットボットを開発する事ができます。主要なAPIは以下の通りです。

Bot開発フレームワーク

次にBot開発フレームワークです。メッセージングアプリAPIは特定のプラットフォームでの開発用でしたが、こちらは複数のプラットフォームで作成したい場合に使用します。代表的なフレームワークは以下の通りです。

クラウド型人工知能

次はクラウド型人工知能サービスです。単純なシナリオ型のチャットボットではなく、AI搭載型のチャットボットを開発したい場合に使用します。

チャットボット作成サービス

最後に、チャットボット作成サービスをご紹介します。ノンプログラミングで作成できるツールですので、大半の企業がこちらを使用することになるかと思います。シナリオ型やAIとのハイブリット型などあります。

それぞれ得意分野が違いますので、用途別に代表的なツールをご紹介します。

オールインワンチャットボット「hachidori」

オールインワンチャットボット「hachidori」

hachidori」は国産初のチャットボット作成ツールで、AIとのハイブリッド型で、カスタマーサポート〜リード獲得まで行えるオールインワンのチャットボットツールです。

リード獲得用チャットボット「kuzen」

リード獲得用チャットボット「kuzen」

kuzen」はリード獲得に適したチャットボットで、対話型AIプラットフォームによりコンバージョンを増やす事ができます。

CVR向上チャットボット「qualva」

CVR向上チャットボット「qualva」

qualva」はコンバージョン率を高めるためのさまざまな機能を兼ね備えたチャットボットです。顧客体験を最大化する事で、CVR向上に寄与します。

カスタマーサポート用チャットボット「karakuri」

カスタマーサポート用チャットボット「karakuri」

karakuri」はカスタマーサポートに特化したチャットボットです。AIを活用することで従来のコンタクトセンターの課題を解決することができます。

チャットボット作成サービスで実際に作ってみた

最後に2016年のサービス開始当時からユーザーである私が、「hachidori」を使用して実際にLINEチャットボットを作成してみました。

hachidoriでのチャットボット制作画面

どのようなシナリオ(ユーザーフロー)にするかを考えれば後は簡単に実装することが出来ました。

プログラミングの知識も全く不要で、選択と入力を繰り返していくだけで簡単にチャットボットを構築し、LINEとの連携もプログラミング不要で簡単に行うことが出来ました!

実際に作成したチャットボットはこちらからお試しいただけますので、チャットボットとはどういうものか気になる方はぜひ使ってみてください。

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